強力と伸度

ミシン糸に一定方向への荷重を加え、切断させるのに必要とする力を「強力」といい、その時の伸びの状態を「伸度」といいます。 使用する単位は、強力が「gf(cN)」、伸度が「%」です。
強力、伸度ともミシン糸の重要な基本品質の一つで、 例えば強力については、厚物縫製を行う場合には糸切れを起こし易い為、高い強力を持つミシン糸で縫う必要がありますし、 製品になった後も、着用時の糸の切断を防止するにも、同様なことがいえます。 逆に、薄い生地に必要以上の高い強力のミシン糸を用いると、生地の破損を招くことになります。
伸度についても、高すぎる場合にはシームパッカリングや目飛びの原因となり、低過ぎる場合は糸切れの原因となります。 また、着用時には、適当な伸度がないと糸切れを起こすことになります。

※ニュートン(N)は強力をあらわす単位で、1Kgf=9.8N となります。 センチニュートン(cN)は、ニュートン(N)の補助単位で、1N=100cN となります。

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